雨漏りの補修は自分でできるのか? 補修を業者に依頼するポイントも
雨漏りが発生した場合、自分で補修することはできるのか、自分で補修をしても大丈夫かどうかなど、雨漏りの補修で悩んでいる方は多いでしょう。軽度の雨漏りであれば自分で補修できますが、あくまで応急処置です。また、自分で補修する際はさまざまなことに注意しなければなりません。
そこで、本記事では、雨漏りを自分で補修する方法や注意点などについて解説します。
この記事を読むことで、雨漏りを業者に依頼するポイントも分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。
1.雨漏りの補修は自分でできるのか?
まずは、雨漏りの補修は自分でできるのか、チェックしておきましょう。
1-1.応急処理なら自分でできる
雨漏りの状態がひどく悪化していなければ、自分で補修ができます。けれども、自分で補修できる範囲には限界があるため、あくまで応急処置です。自分で雨漏りの補修をしたからといって、それだけで大丈夫だと思わないようにしてください。雨漏りの状況によっては、自分で雨漏りの原因を調べて補修できますが、場合によっては補修できないときもあります。自分で補修をすることに自信がない方は、専門業者に依頼したほうがいいでしょう。
1-2.雨漏りを自分で補修するのはリスクが高い!?
正直なところ、雨漏りを自分で補修するのはリスクが高いのでおすすめしません。専門業者に依頼すると費用がかかるため、何とか自分で補修しようとする方はいるでしょう。けれども、無理やり雨漏りの補修を行った結果、状態が悪化してしまい、さらに雨漏りがひどくなったというトラブルも起きています。雨漏りの補修は、まず雨水の浸入箇所を見つけることが大切です。素人では雨水の浸入箇所が見つけにくいので、不安な方は専門業者に相談してください。
2.雨漏りを自分で補修する方法
ここでは、雨漏りを自分で補修する方法を解説します。
2-1.バケツ・ビニールシートを使う
雨漏りの応急処置法として簡単なのは、バケツとビニールシートを使うことです。雨漏りが発生している箇所から次々と水滴が落ちてきてしまうので、床が水浸しにならないようにビニールシートを敷きます。その上に水滴をキャッチするようにバケツを置いてください。バケツだけ置く方もいますが、そのままだと落ちてきた水滴が周囲に飛び散ってしまうため、ビニールシートを使うのがポイントです。また、屋根から雨漏りが発生している場合、これ以上ひどくならないように雨漏り箇所をビニールシートで覆う方法もあります。ただし、屋根は滑りやすくなっているので転倒しないように気をつけなければなりません。
2-2.防水テープを活用する
防水加工が施された防水テープを使用するのも方法の1つです。防水テープは外壁や屋根のひび割れを塞ぐことができるため、破損・劣化した箇所の応急処置ができます。使い方は、ガムテープのように必要な長さをカッターやハサミなどでカットし、雨漏りが発生している箇所に貼り付けるだけでOKです。屋外で使用する際は、防水テープの代用としてアルミテープも使えます。耐久性はもちろんのこと、防水テープを剝がす際も汚れることがないのでDIY向きのアイテムです。
2-3.補修スプレーを使う
防水テープと併せて、雨漏りの補修に使えるのが補修スプレーです。補修スプレーはいわゆる防水スプレーのことで、雨漏りの浸入箇所に吹きかけるだけでコーティングできます。工具や道具を使う必要はありませんし、手間と時間もかからないので女性や高齢者でも簡単に扱えるでしょう。なお、スプレーの種類にもよりますが、コンクリートの細い亀裂や外壁のモルタルなど小さい穴などにも使うことができます。撥水(はっすい)タイプを使用すれば、カビやコケの発生も防ぐことができるでしょう。
2-4.すき間をコーキング材で埋める
すき間をコーキング材で埋めるのも補修方法の1つです。これまで紹介してきた補修方法の中では時間と手間がかかりますが、自分の手で雨水が浸入しているすき間を埋めることができるでしょう。なお、コーキング材は雨漏りの応急処置としてよく使用されているゴムです。特に、バルコニー・外壁・サッシなど材料同士のすき間に有効とされています。すき間をコーキングで埋める方法は打ち替えと増し打ちの2種類ありますが、DIYでは増し打ちがおすすめです。打ち替えでは既存のコーキングを剝がさなければならないため、素人がやってしまうと壁内の防水シートを傷つけてしまう恐れがあります。また、コーキング材をしっかりと密着させるために、下塗りとしてプライマーを塗布しましょう。
3.雨漏りの補修を自分でする際の注意点
ここでは、雨漏りの補修を自分でする際の注意点をいくつか紹介します。
3-1.雨漏りの補修はDIYで完璧にできない
雨漏りの補修を自分でする場合、完全な補修はできないことを覚えておきましょう。前述したように、DIYでの雨漏り補修はあくまで応急処置です。適切な補修を行うためには、雨漏りの原因箇所をしっかりと特定する必要があります。そして、知識と経験のある専門業者だからこそ、適切な補修を行うことができるのです。劣化状況や雨漏りの箇所などによって補修方法が異なるため、雨漏りの原因箇所が分からない方や不安な方は応急処置をしてから専門業者に依頼したほうがいいでしょう。応急処置をした後、そのまま放置しないようにしてください。
3-2.作業環境に気をつける
雨漏りの応急処置は自分でできますが、作業環境に気をつけなければなりません。雨が降っている日に作業をする際は、足元が滑りやすく不安定になっています。特に、屋根や2階の外壁など高所な場所はとても危険です。足元が不安定になっていると転倒して骨を折ったり、大ケガにつながったりする恐れがあるため、安定した環境で作業してください。
3-3.応急処置をする際の注意点をチェック!
雨漏りの応急処置として、防水テープなどさまざまなアイテムを使うと思います。その際に注意しておきたいことがいくつかあるので紹介しましょう。主な注意点は以下のとおりです。
- ブルーシートをかぶせるときはひもやロープで固定しない
- 防水テープは広範囲に貼らない
- コーキング材を塗布する前に雑巾でホコリなどをきれいに拭き取る
ブルーシートをひもやロープで固定してしまうと、家を傷つけてしまうケースがあるので注意してください。また、防水テープを広範囲に貼ってしまうと雨漏りの経路が変わり、別の箇所から雨漏りが発生する恐れがあります。見栄えも悪くなってしまうため、原因箇所付近だけに貼りましょう。そして、コーキング材を使ってすき間を埋める前に、雑巾で原因箇所のホコリや汚れをきれいに拭き取ることも大切です。きれいにすることで、コーキング材の密着度が高まります。
4.雨漏りの補修を業者に依頼するには?
ここでは、雨漏りの補修を業者に依頼する方法とポイントを解説します。
4-1.実績のある外壁リフォーム業者に依頼する
一般的に、雨漏りの補修は外壁塗装業者・外壁リフォーム業者へ依頼することになります。より最適な方法で補修をするためにも、雨漏りの補修に実績のある業者を選びましょう。雨漏りの原因箇所をしっかりと突き止め、原因箇所の状況や劣化状態に合わせて補修をします。なお、専門業者による雨漏り調査の方法は以下のとおりです。
- 目視調査:目で見て調査する方法。屋根の上や天井裏など普段見えない箇所までチェックできる
- 散水調査:雨水の浸入箇所に水をかけて、雨漏りを再現し雨漏り箇所を特定する
- 赤外線サーモグラフィー調査:高感度赤外線カメラを使って温度で雨漏り箇所を調査する
- 発光液調査:雨水浸入の疑いがある箇所に検査液を流し込み、雨水の浸入箇所を調べる
4-2.雨漏りの補修費用は約1万~50万円
雨漏りの補修費用は、約1万~50万円が相場です。補修箇所や劣化状況などによって異なりますが、補修箇所ごとの費用相場は下記を参考にしてください。
- 瓦・ストレート屋根:約1万~45万円
- ベランダ:約3万~25万円
- 窓:約3万~25万円
- 棟板金:約3万~20万円
- 谷樋(たにとい):約8万~20万円
- 外壁:約5万~50万円
4-3.外壁リフォーム業者選びのポイントをチェック!
どの外壁リフォーム業者に依頼すればいいのか分からずに悩んでいる方は、下記のポイントを参考にしてください。
- 雨漏り補修の実績があるか
- 施工事例がホームページ等に記載されているか
- 無料相談や無料見積もりを受け付けているか
- 外壁調査や雨漏り調査を行っているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
- 口コミや評判がいいか
上記のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較してください。比較することで外壁リフォーム業者の特徴が分かりやすくなります。なお、大阪・東京を中心に外壁塗装・外壁リフォームを行っているオフィスチャンプでは無料相談が可能です。雨漏りでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
5.雨漏りの補修に関してよくある質問
雨漏りの補修に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.雨漏りの初期症状とは?
A.雨漏りの初期症状として、以下のようなものがあります。
- 天井にある照明器具の中に水がたまっている
- 腐った天井材の一部が落ちてくる
- 天井のクロスに黒カビが生えている
- 水がポタポタ落ちる音がする
主に、天井の剝がれ・雨音・黒カビの症状が雨漏りの初期症状です。雨漏りは早めの対処が必要になるため、初期症状で補修をしておきましょう。早めに対処したほうが補修費用も抑えることができます。
Q.DIYができる雨漏りとは?
A.大雨や強風雨のときだけ発生する雨漏りはDIYができます。年に数回の雨漏りであれば、濡(ぬ)れた柱・壁・天井などがある程度の時間で乾燥するからです。乾燥すれば木材が腐敗し劣化することがないため、自分で処置ができるでしょう。また、1階窓まわりのシーリング劣化・雨どいの詰まりによって発生する雨漏りなどもDIYで補修できるケースです。
Q.雨漏りの補修費用が高くなるケースは?
A.雨漏りの箇所が経年劣化している場合、補修費用が高くなってしまうでしょう。たとえば、屋根から雨漏りが発生している場合、屋根の一部を補修するだけなら数万円で済みます。けれども、すでに屋根が寿命を迎えている場合、屋根の葺(ふ)き替えが必要になるため、数百万円かかる可能性もあるでしょう。また、雨漏りの箇所がすぐに特定できず、大がかりな調査をした場合も費用が高額になりがちです。
Q.雨漏りを未然に防ぐポイントは?
A.防水シートを活用することが、雨漏りを未然に防ぐポイントです。外壁や屋根材の下には防水シートがよく使われており、雨水などが建物内に浸入するのを防いでくれます。劣化したシーリング材や屋根材がずれてすき間ができ、そこから雨水が浸入したとしても防水シートがあればそこで食い止められるのです。また、下地補修をしっかり行うことも雨漏りを未然に防ぐポイントといえます。
Q.雨漏りの補修で外壁リフォーム業者とよくあるトラブルは?
A.補修完了後に見積書の内容とは違う金額を請求されたり、きちんと雨漏りの調査をしてくれなかったりするトラブルがあります。外壁リフォーム業者の中には不正を働く悪徳業者が存在しているため、業者を選ぶ際は慎重に見極めなければなりません。「今だけキャンペーンで安くできます」などセールス文句で契約させようとする業者には注意してください。親身になって話を聞いてくれたり、料金体系が明確になっていたりする外壁リフォーム業者を選びましょう。
まとめ
雨漏りの補修を自分でする場合、バケツやビニールシートを使って対処できます。ですが、あくまで応急処置ですので、根本的な雨漏りの原因にアプローチするためには専門業者による補修が必要です。業者に依頼する費用を抑えるために自分で無理に補修しようとする方がいますが、逆に雨漏りが悪化してしまうのでおすすめできません。しっかりと雨漏りの原因を調べ、適切な補修を行ったほうがスムーズに対処できます。雨漏りの補修を業者に依頼する際は、なるべく実績のある優良業者を選んでくださいね。