アパートの外壁修繕をするタイミングや効率的な方法などを徹底解説!


「アパートの外壁劣化はどのように改修すればいいのか」「費用はいくらぐらいかかるのか」など、アパートの外壁修繕で頭を抱えている方は多いでしょう。

アパートの外壁修繕は戸建て住宅よりも費用が高額になるため、先延ばしにしてしまいがちです。しかし、外壁の劣化を放置するほど状態が悪化し、さらに高額な費用がかかってしまいます。では、どのようなタイミングで外壁修繕を行えばいいのでしょうか。

本記事では、アパートの外壁修繕をするタイミングや効率的な方法などを解説します。

  1. アパートの外壁劣化兆候は?
  2. 劣化した外壁を放置するリスク
  3. 外壁修繕の計画とコスト管理のポイント
  4. 無足場工法のメリットと導入方法

この記事を読むことで、劣化した外壁を放置する危険性や無足場工法のメリットなども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.アパートの外壁劣化兆候は?

最初に、アパートの外壁劣化兆候と外壁修繕のタイミングをチェックしましょう。

チェックすべき外壁の劣化症状

アパートの外壁は常に紫外線と雨風にさらされている状態なので、建物の中でも劣化しやすい場所といわれています。経年劣化によってさまざまな症状が表れるようになるでしょう。特に、チェックしておきたい外壁の劣化症状は以下のとおりです。

  • チョーキング現象(外壁に触れると白い粉が付く現象)
  • 外壁の変色・退色・色あせ
  • ひび割れ(クラック)
  • カビ・コケ・藻の発生
  • 塗膜の剝がれ
  • コーキングの劣

上記の中でも要注意なのが、ひび割れです。ひび割れの主な種類には、幅が0.3mm以内のヘアークラックと幅が0.3mm以上の構造クラックがあります。ヘアークラックも修繕が必要ですが、構造クラックが発生している場合は早急の対処が必要です。躯体(くたい)や基礎部分に悪影響をおよぼす恐れがあるため、アパートの耐久性が著しく低下する恐れがあります。

前回のメンテナンスから12~15年が目安

アパートの外壁に劣化症状が表れていない状態だとしても、前回のメンテナンスから12~15年が経過している場合は外壁修繕を行うタイミングです。アパートの外壁は12年が経過すると、少しずつ外壁に劣化症状が進行します。国土交通省のホームページでも、12~15年に一度を目安に外壁塗装を行うことを推奨しているほどです。外壁塗装は外壁修繕の基本となりますが、ほかにも劣化症状が見られた際は対処する必要があります。なお、アパートの築年数における外壁修繕の代表例は以下のとおりです。

  • 築12年程度(1回目):外壁塗装・屋上防水・鉄部の塗装・ベランダや共有部の修繕
  • 築25年程度(2回目):屋根塗装を加えた1回目の修繕内容
  • 築40年程度(3回目):重ね張り・張り替え工事を加えた2回目の修繕内容

デザインや外壁の色が古く感じたときも修繕タイミング

劣化症状や築年数はもちろんのこと、アパートのデザインや外壁の色が古く感じたときも修繕タイミングの1つです。古いアパートは管理されていないという悪い印象を与えてしまうため、空室が増え経営に問題が生じる原因となります。特に、若い世代は新しいデザインに惹かれる傾向があるので、アパート経営を維持するためにも外壁修繕が必要です。外壁を新しい色にしたり、キレイに塗装したりするだけでも印象を大きく変えることができます。

外壁塗料の寿命も要チェック!

前述したように、外壁修繕の基本になるのが外壁塗装です。外壁塗装は定期的に実施することで、美しい外観が保てるようになります。適切なタイミングで外壁塗装を行う必要があるため、外壁塗料の寿命もしっかりとチェックしておきましょう。

  • ウレタン塗料:約8~10年
  • シリコン塗料:約10~15年
  • ラジカル塗料:約14~17年
  • フッ素塗料:約15~20年
  • 無機塗料:約5~25年

アパートの外壁塗料でよく使用されているのは、シリコン塗料やフッ素塗料です。だいたい10年前後で外壁塗装が劣化し始めるため、10年を目安に外壁塗装を行ったほうがいいでしょう。また、外壁材の目地や窓際に使用されているゴム状の素材「シーリング(コーキング)」の劣化も注意しておきたいポイントです。シーリングは、約7~15年で劣化しやすい傾向があります。

2.劣化した外壁を放置するリスク

ここでは、劣化した外壁を放置するリスクについて詳しく説明します。

アパートの耐久性が低下する

外壁の劣化を放置していると、アパートの耐久性が著しく低下する恐れがあります。「なぜ外壁の劣化が耐久性に影響するのか?」と思われがちですが、外壁を守っている塗膜が剝がれると雨漏りが発生し、雨水が内部へ浸入しやすくなるのです。その結果、内部の腐食が始まり、基礎部分に悪影響を与えることになります。アパートの耐久性が低下すると、台風や地震などの自然災害に耐えられず倒壊のリスクが高まるでしょう。

アパート経営が困難になる

前述したように、外壁メンテナンスを怠っているアパートは古い印象を与えます。古くボロボロになっているアパートに住みたいと思う人はほとんどいません。自然と空室が増え、アパートの経営が難しくなるでしょう。外壁修繕を放置すればするほど、アパートの経営が困難になるので注意が必要です。また、外壁がボロボロになっているアパートは、その地域の治安も悪化させる可能性があります。近隣住民とのトラブルを防ぐためにも、早めに外壁修繕を行いましょう。

資産価値の下落が進む

資産価値の下落がどんどん進むのも、アパートの外壁劣化を放置するリスクの1つです。資産価値は土地だけが下落するものだと思いがちですが、実は建物の価値も下落します。外壁劣化を放置したり、メンテナンスを怠ったりしていると美観や耐久性が保てなくなるため、築浅でも築年数以上に見られてしまうのです。築年数が経過するほど資産価値も下落しますが、定期的にメンテナンスをすることで下落の進行は抑えられます。アパートの資産価値を保つためにも、外壁修繕を行うことが大切です。

修繕費用が高額になる

アパートの外壁が劣化すると、どんどん状態が悪化していきます。早めに対処できたら最小限の費用で抑えられた劣化症状でも、放置したことで大がかりな修繕工事になり、費用も高額になってしまうのです。アパートの外壁修繕は戸建て住宅よりも費用が高額になるケースがほとんどですが、さらに高い額になってしまいます。できるだけ修繕費用を抑えるためにも、外壁に劣化症状が見られた際は早めに対処しましょう。

入居者とトラブルになることも

外壁修繕を怠っていると、アパートの入居者とトラブルへ発展するリスクもあります。外壁修繕を怠った結果、雨漏りが発生し入居者が生活できない状況になる可能性が出てくるでしょう。雨漏りで使えなくなった所有物を弁償しなければならなくなるほか、訴えられるリスクもあります。アパート経営者によって入居者とのトラブルは、できるだけ避けたい問題です。少しでもリスクを抑えるためにも、外壁の劣化を放置しないようにしましょう。

3.外壁修繕の計画とコスト管理のポイント

ここでは、外壁修繕の計画とコスト管理で押さえておきたいポイントを解説します。

修繕費の積み立てが大事

アパートの外壁修繕は費用が高額になるため、しっかりと計画を立てて修繕費を積み立てる必要があります。基本的に、入居者の過失でない限り、外壁修繕の費用を負担するのは大家です。外壁劣化によるトラブルで急に修繕が必要になったとしても、事前に積み立てておけばすぐに対処できます。修繕費の積み立て方はさまざまですが、毎月の家賃収入から積み立てるのが一般的です。どのような修繕が必要になるのか、どのくらい費用がかかるのかを踏まえた上で、修繕費を積み立てていきましょう。

修繕費の目安を把握する

しっかりと計画を立てて修繕費を積み立てるには、アパートの外壁修繕でいくらかかるのか、費用の目安を把握しておく必要があります。アパートの規模や構造によって修繕費は異なりますが、アパートの部屋が1K(一戸あたり)の場合は以下のとおりです。

  • 築年数5~10年目:木造 約7万円、RC造 約7万円
  • 築年数11~15年目:木造 約52万円、RC造 約46万円
  • 築年数16~20年目:木造 約18万円、RC造 約18万円
  • 築年数21~25年目:木造 約80万円、RC造 約90万円
  • 築年数26~30年目:木造 約18万円、RC造18万円

上記を見て分かるように、築年数が増えるからといって修繕費も高くなるわけではありません。築年数に合わせて大規模修繕または小規模修繕を行うことになるため、その都度費用も変わります。つまり、定期的に外壁修繕やメンテナンスを行っていれば、最小限の費用で抑えられるというわけです。

長期的な視野で計画を立てる

アパートの外壁修繕におけるコスト管理は、長期的な視野で考えることが大切なポイントです。どのような修繕がいつ必要になるのか、将来はどのような問題が発生しやすくなるかを考えて計画を立てると、より効果的なコスト管理ができるようになります。たとえば、修繕費が不足している場合は、修繕タイミングをずらすのも選択肢の1つです。修繕タイミングをずらすことで高額な負担が減らせます。ただし、ずらした結果、別の修繕タイミングと重なってしまう恐れがあるため、長期的な視野を踏まえて計画を立てる必要があるのです。

公的な補助金や保険を活用する方法も

できるだけアパートの外壁修繕費を抑えたい方は、公的な補助金や保険を活用するのも手段の1つです。たとえば、東京都葛飾区では集合住宅用として「かつしかエコ助成金」を用意しています。省エネ・節電対策や再生可能エネルギーの利用促進を目的に、太陽光発電システムや断熱改修の導入費用を一部補助する助成金です。補助金や助成金を受け取るための条件はありますが、修繕費用を補うことができるでしょう。また、劣化原因によっては火災保険の適用範囲になる可能性もあります。

4.無足場工法のメリットと導入方法

ここでは、無足場工法のメリットと導入方法について詳しく説明します。

足場をかけない無足場工法で修繕費を節約

一般的に、外壁工事を行う際は足場を設置することになりますが、足場の設置と解体費用は工事全体の約3分の1を占めるほど高額になる要素です。足場をかけない無足場工法を用いることで、足場代が丸々カットできます。そのため、できるだけ修繕費用を抑えたい方は、無足場工法を導入するのも選択肢の1つです。なお、無足場工法の主な方法には、以下のロープアクセス・ブランコ・ゴンドラの3つがあります。

  • ロープアクセス:産業用ロープを通したフルハーネスを作業員が装着し、屋上から吊(つ)り下げる形で下降しながら作業する
  • ブランコ:屋上から吊(つる)したブランコに作業員が乗って作業する
  • ゴンドラ:屋上に専用機器を設置し、ゲージと呼ばれる箱の中に入って上下左右に移動しながら作業する

無足場工法のメリット・デメリット

無足場工法のメリットは足場代が節約できるのはもちろんのこと、工事期間が短縮できるという点です。足場の設置と解体が不要なので、その分早く工事を終わらせることができます。また、入居者や近隣住民への影響を軽減できる、防犯面のリスクを減らすという点も大きなメリットです。ただし、作業範囲が限られてしまうというデメリットがあります。広範囲を作業する場合は、時間がかかるでしょう。さらに、無足場工法に対応している業者はまだ少ない状況なので、業者選びが大変というデメリットもあります。

無足場工法ならオフィスチャンプへ

アパートの外壁修繕を無足場工法で実施したい方は、ぜひオフィスチャンプへご依頼ください。オフィスチャンプでは、アパートやマンションなどを中心に無足場工法を用いた外壁工事を受け付けています。大規模修繕はもちろん、外壁塗装・外壁リフォーム工事・外壁補修工事を得意としている外壁工事・リフォーム業者です。無足場工法を採用しているため、他社の5~8割という低価格を実現しています。また、自社職人を中心とした施工によって、中間マージンがかからないのも大きな特徴です。無料見積もりも受け付けているので、ぜひ一度お問い合わせください。

まとめ

いかがでしたか? アパートの外壁修繕は、12〜15年に一度の目安で行うのが理想です。外壁の劣化を放置すると修繕費用が高額になるだけでなく、アパートの耐久性や資産価値が著しく低下する恐れがあります。外壁に劣化症状が見られた際は、早めの対処が必要です。なお、オフィスチャンプでは足場をかけない無足場工法を用いた外壁工事を得意としています。アパートの外壁修繕でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。


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